
影絵 ・文/石井昭さん(宇部興産〜テレビ山ロOB)
4つの東和町
山口県大島郡東和町
大島郡東和町。みかんの産地として、また豊かな海産物に恵まれたこの町は、高齢の方々がお元気に暮らす町としても知られます。またヤング層にも、スポーツランドやオートキャンプなどの施設が人気を呼んでいます。
1943年、旧日本海軍の巨大戦艦「陸奥」が突然謎の大爆発を起こして沈没したのは、この東和町の沖合いです。町には艦と運命をともにした1121名の将兵の冥福を析る記念館が設けられています。

スポーツランドやオートキャンプなどで人気の、大島郡東和町
さて、「東和町」があるのは、山口県だけではありません。岩手、宮城、福島の3県にも「東和町」があります。4つの東和町は、毎年「東和町サミット」を開催するなど、県域を越えて地域起こしに協力し合っています。数年前までは4つの町の共同オフィスを東京・新宿に置き、アンテナショップ、を設けるなど、PRに努めていました。
では、他県の東和町をご紹介しましょう。
| 岩手県東和町。宮沢賢治を生んだ花巻、遠野物語の遠野、霊峰早池峰に囲まれた岩手県東和町は、リンゴの産地としても知られ、昆沙門天立像、他重要文化財も多く、またホームスパン(羊毛をそのまま染め、手紡ぎしてつくる織物)の生産では全国シェアの80%を占めます。 | ![]() 岩手県東和町の「毘沙門天立像」 |
![]() 北上川を有する宮城県の東和町のキャッチフレーズは |
次いで宮城県東和町。宮城県の北端にあって岩手県と接し、町の西側に沿って北上川が流れています。この町のキャッチフレーズは「源氏ボタルとキリシタンの里」。源氏ボタルは集団棲息北限のもので、国指定天然記念物です。キリシタンについては、18世紀頃この地でキリシタンが弾圧され、隠れキリシタンの刑場跡やお墓があり、往事を偲ばせます。1956年には、関係者の尽力でカトリックの教会も建設されました。 |
| 最後に、福島県東和町。県の中央部、二本松市と太平洋岸の相馬市を結んで、江戸時代の初めから明治初期まで塩や海産物を会津地方に送る「塩の道」が通じていました。東和町は二本松市のすぐ東にあり、町を東西に横切ってこのソルトロードが通っています。町は阿武隈山系の西斜面に位置し、「智恵子抄」に詠まれた安達太良山を一望できます。この町の「木幡の幡祭」は日本三大旗祭りの1つで、八幡太郎義家の故事にちなんだ勇壮な祭りとして有名です。 | ![]() 日本三大旗祭りの1つ「木幡の幡祭」(福島県東和町) |
それぞれ特色をもった4つの東和町。そのユニークな連携は、これからも地城起こしに成果を上げていくことでしよう。
※山口県東和町経済観光課の小方さん、岩手県・観光協会、宮城県・商工特産課、福島県・企画振興課、大内さんに伺いました。